好奇心とやる気を引き出す! 脳を育てる親子の新習慣

子育て(親向け)

脳のパフォーマンスを最大限に引き出す方法

こんにちは。ときどき校長です。

私たちは、日々子どもたちの成長に関わる中で、彼らが持つ可能性を最大限に引き出すにはどうすれば良いか、常に考えています。単なる経験則に頼るのではなく、科学的な裏付けも大切にしています。なぜなら、同じ指導でも、効率の良いやり方や、子どもたちの脳に響く言葉かけがあるからです。今日は、誰もが持っている「脳」の力を引き出す秘訣についてお話しします。

脳の活性化とは、簡単に言えば「脳の血流を良くすること」です。脳の血流が低下すると、認知機能の低下を招くとされています。逆に、神経を活発に働かせると血管が広がり、血流が増加して脳が活性化するのです。

では、どうすれば脳を活性化させることができるのでしょうか?


脳を鍛える「音読」の魔法

「本を読みなさい」とよく言われますが、実は、ただ読むだけではなく、声に出して読む「音読」にこそ、大きな秘密が隠されています。東北大学の川島隆太教授によると、黙読だけでも、視覚情報を処理する後頭葉や、思考を司る前頭前野が活性化します。しかし、音読はさらにその上をいきます。

文字を目で追い、その意味を理解し、声に出し、その声を耳で聞き、再びその内容を理解する。この複雑なプロセスを同時にこなす音読は、脳全体をくまなく使い、特に前頭前野を強く活性化させるのです。(だからこそ、小学校の宿題に音読がよく出されるのです。しかし、これがなかなか大切にされていないのが実情です。(>_<))

さらに、ゆっくりとつっかえながら読むよりも、スラスラとよどみなく読める方が、より効果は高まります。難しい本に挑戦するよりも、少し簡単な本を何度も読み返す方が、脳にとっては良いトレーニングになるのです。

そういえば、以前本屋さんで「大人のための脳トレ」に小学校4年生の「ごんぎつね」が掲載されていたことも、こうした理由によるものだといえますね。


運動で脳にエンジンをかける

「勉強の前に運動なんて、時間の無駄では?」と感じるかもしれません。しかし、

軽い運動が脳を活性化させるという驚きの事実があります。筑波大学の研究では、わずか10分間のペダリング運動をしただけで、その後の記憶力テストの成績が向上したという結果が出ています。

激しい運動ではなく、息が切れない程度の軽いジョギングやウォーキングで十分です。勉強を始める前に軽く体を動かすことで、脳にエンジンをかけ、学習効率をぐんと高めることができるのです。


脳を喜ばせる「ドーパミン」活用法

脳の活性化には、「ドーパミン」という神経物質が深く関わっています。ドーパミンは、何かを達成したり、楽しいと感じたりしたときに分泌され、「もっとやりたい!」という意欲を生み出してくれます。

新しいことに挑戦したり、普段と違うことを試したりすることで、ドーパミンを分泌させることができます。例えば、部屋の模様替えをしてみる、勉強する場所を変えてみる、いつもはやらないお手伝いをしてみる。小さな変化が、脳に新鮮な刺激を与え、学習へのモチベーションを高めてくれるでしょう。

そして、このドーパミンは「楽しい」と感じたときに特に活発に分泌されます。ただ暗記するだけでなく、クイズやゲーム形式で学習に取り組むと、子どもは遊び感覚で集中力を維持できます。そうすることで、ドーパミンが分泌され、学習内容が記憶に定着しやすくなるのです。


脳を育てる食事

脳は、体重のたった2%ほどですが、体全体のエネルギーの20%以上を消費する、まさに「大食い」な臓器です。脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖なので、これが不足すると集中力が低下し、イライラしやすくなります。朝食をしっかり食べて、脳に一日を乗り切るエネルギーを供給してあげましょう。

また、DHAやEPAといった良質な脂質は、脳の神経細胞の膜を作る上で欠かせない栄養素です。これらは青魚に多く含まれているので、積極的に食卓に取り入れたいですね。

これを読んで、少しでも『やってみよう』と感じていただけたら嬉しいです。まずは、今日から一つ、お子さんと一緒に挑戦してみてください。その小さな一歩が、お子さんの学習効率を上げ、大きな自信につながるはずです。

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