「諦め方を知らない子」に育てよう|植松努さんの言葉から学ぶ、親の役割

子育て(親向け)

「どうせ無理」は言わないで。未来を諦めない心を育てるヒント

皆さん、こんにちは。ときどき校長です。

お子さんが何か新しいことに挑戦しようとした時、あるいはつまずいてしまった時、その口から「どうせ無理だよ」という言葉を聞いて、胸が締め付けられるような思いをしたことはありませんか? 新しい一歩を踏み出す前から、可能性を閉ざしてしまう子どもの姿を見るのは、親としてとてもつらいものですよね。

(しかも、学校でも子どもたちは、何かあるごとに、口癖のように「えーっ。無理~!」という習性があります。(本当は無理だと思っていなくても、言ってしまっている事実があります。)

今回は、そんな子育ての悩みに、北海道の小さな町工場からロケットを打ち上げてしまった、植松努さんのお話からヒントをいただきたいと思います。

最悪の言葉「どうせ無理」

植松さんは、ご自身の講演で「どうせ無理」という言葉について、こうおっしゃっています。

「これは人間の自信と可能性を奪ってしまう、最悪の言葉です。でも、とっても簡単な言葉なんです。これを口にするだけで何もしなくて済んでしまうから、とても楽チンになれる恐ろしい言葉でもあるんです。」

子どもたちは、無意識のうちにこの言葉をどこで覚えてしまうのでしょうか。それは、他ならぬ私たち大人たちが、日常で安易に口にするのを聞いているからかもしれません。「どうせ無理だよ」「そんなこと、できるわけない」――そうした言葉が、知らず知らずのうちに、子どもたちの心に重い壁を作ってしまうのです。

「生まれたときから諦め方を知ってる人間なんていない」

私が植松さんの言葉の中で最も感銘を受けたのは、この一言です。

「赤ちゃんは、誰もがハイハイや立つことを、一度の失敗で諦めない。生まれたときから諦め方を知っている人間なんて、この世にひとりもいないんです。皆さんは、諦め方を知らないで輝いて生まれてきたんです。」

この言葉は、私たち親に、子どもが本来持っている「無限の可能性」を思い出させてくれます。私たちはつい、わが子を他の子と比べてしまったり、つまずいている姿を見て「この子には無理かな」と決めつけてしまいがちです。しかし、子どもたちはみんな、失敗しても立ち上がる力を持って生まれてきたのです。その力を信じ、引き出してあげることが、私たちの役割なのです。

魔法の言葉「ただいま成長中!」

では、失敗して自信をなくしそうな時、子どもたちにどんな言葉をかけてあげれば良いのでしょうか?

植松さんは、そんな時こそ**「ただいま成長中!」**と言えばいいんだとおっしゃっています。

  • テストで思ったような点数が取れなかった時:「大丈夫だよ。ただいま成長中だね」
  • 縄跳びがうまく跳べなかった時:「昨日より少し長く跳べたね!ただいま成長中!」
  • 習い事の試合で負けて悔しがっている時:「次はもっと強くなれるよ。ただいま成長中!」

この言葉には、「今できないことは、未来の成長のためのプロセスだ」という意味が込められています。失敗を「できないこと」ではなく、「成長の途中」だと捉え直すことで、子どもたちは次の一歩を前向きに踏み出せるようになります。

まとめ:未来を諦めない心を育むために

植松さんの言葉は、私たち親自身の心を勇気づけてくれます。「どうせ無理」という言葉は、子どもたちの可能性だけでなく、私たち自身の可能性も奪ってしまう言葉です。

お子さんが何かに挑戦しようとしている時、まずは「やってみよう!」と背中を押してあげてください。そして、もしうまくいかなかったとしても、焦らずに「ただいま成長中!」という言葉で、そっと見守ってあげてください。

子どもたちの「やってみたい!」という気持ちを大切に、諦めない心を育んでいくこと。それが、子どもたち自身の未来、ひいては社会全体の未来を明るくする第一歩だと信じています。

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