子どものストレスに科学で向き合う:家庭でできる簡単マネジメント法
こんにちは!ときどき校長です。
子どもたちだけでなく、私たち親も日々さまざまなストレスを抱えていますよね。
学校では保健指導というのがあって、養護教諭の先生が心と体について様々な視点から指導をしてくれます。今回は、以前私の学校で「ストレス」についての指導をしていただいたことを思い出しながら、科学的な視点や具体的な例を交えながら、親子で実践できるとっておきのストレスマネジメント法をご紹介します。
科学が解き明かす、ストレスと体のつながり
「心と体はつながっていて、心がダメージを受けると、体に影響を及ぼすことがある」というのは、まさに科学が証明している事実です。
ストレスを感じると、私たちの体は緊張状態になります。これは、心拍数が上がり、呼吸が浅くなり、全身の筋肉がこわばる「闘争・逃走反応」と呼ばれるものです。この状態が長く続くと、消化器系の不調や睡眠不足など、心身のバランスを崩す原因につながります。
専門家も推奨!親子でできる2つの魔法

子どもの心を健やかに育むには、ストレスと上手に付き合う方法を教えてあげることも大切です。専門家も推奨する、科学的効果が実証された2つの方法を、ぜひ親子で一緒に試してみましょう。
1. 科学的根拠に基づく「呼吸法」
「4秒で吸って、2秒止めて、4秒で吐く」という呼吸法は、実は多くの研究で効果が認められている方法です。
なぜ効果があるのでしょうか?深い呼吸をすることで、心と体をリラックスさせる働きを持つ「副交感神経」が優位になります。これにより、緊張で高ぶっていた心拍数が落ち着き、体と心の両方が穏やかな状態へと戻っていくのです。
- 具体的な実践例:
- 子どもが「もう無理!」とイライラしそうな時、一緒に座って「ゾウさんみたいにゆっくりと大きく息を吸ってみよう。そしてゆっくり長ーく吐くんだよ」と優しく声をかけてみましょう。
- 試験や発表など、緊張する場面の直前に親子で一緒にやってみるのもおすすめです。
2. 心と体を緩める「筋弛緩法」
「5秒間全身に力を入れて、一気にフッと抜く」という方法も、心理学の世界で広く使われています。これは、意図的に体を緊張させてから緩めることで、リラックスした状態を体で覚えるトレーニングです。
- 具体的な実践例:
- 子どもが怒りで体に力が入っている時、「石ころみたいにギュッと固まってみよう!5秒だけだよ!」と遊び感覚で促し、「はい、フニャフニャの餅みたいに力を抜いて!」と声をかけてみましょう。
- 親御さん自身も、家事や仕事の合間に、肩や首にギュッと力を入れてからフッと抜くことを繰り返すだけでも、驚くほど体が軽くなります。
最後に
ストレスから完全に逃れることは難しいからこそ、日々の生活にこうしたシンプルなマネジメント法を取り入れることが、心と体の健康を保つ鍵となります。
「疲れたな」「イライラするな」と感じた時は、ぜひ親子で一緒に深呼吸をして、穏やかな時間を取り戻してくださいね。
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